かなり忙しい。。
さて、試験後に目標の達成度合いを科目ごとにメモしておいたのが以下の表。
「字」というのは字の丁寧さ、「文章」というのは文章の分かりやすさ(あくまで主観)
字文章分量三段論法論点抽出事実基本・応用のバランス
基本応用
憲法AA4頁CD55
行政BA2頁ECB100
刑法C後EC4頁ECD64
刑訴DE3頁半?ABB6.73.3
教養AB12行*2
民実CB4頁弱EAB64
刑実EC3頁半CD55
民法BB3頁BA?C55
商法CC3頁半BDC7.52.5
民訴DC3頁半BCA6.73.3
そして、前の記事と少々かぶりますが一応の検証結果
検証結果
憲法
Dの原因は自由主義対民主主義という統治の原理原則論が薄いからだと思っていたが、改めて検討してみるとそうでもない気がする。まず問題文を素直に読めば、審査公報の不備とかはAさんは問題にしていなかったのではないかと思われる。「Aは…現行の制度にはいくつかの問題点があると考えた」という記載に引きずられたか。Aは、適格と判断した裁判官に対して○をつけたかったが国民審査法によってそれができなかったという部分がやっぱり重要で、この点に絞って書けばもっと充実した答案になったかも。つまり、第1の原因は余事記載。
次に問題文には同法を合憲とした最高裁判決が挙げられているところ、自分は記憶が薄れすぎててこの判例を思い出せず、結局答案でもまったく触れなかった。かすかな記憶でもウソにならない限度でちょこっと何かしら触れることができていればマシだったかも。第2は判例。
あと、判例の引用とも関連するが、結局Aは投票欄に3通りの記載方法がしたかったのに現行制度では2通りしか認めていないことを不満に思っているようなのだから、これも大事な問題点であると思われる。しかしこの点については核心ではないと思って書かなかった。判例を押さえていればこれが解職制度とつながることに気付いたはずというのもある。第3は端的に言って論点落とし。
第1と第2を合わせて問題文を素直に読めていなかったということになろうか。
行政法
行政法は正直意外だった。たしかに内容は薄いものの基本的なところをていねいに書いたつもりだったので、本試験ではこういうのでけっこう守れてたりするんだよなーと思ってた。しかし結果はやはりD。まあ意外というよりはやっぱりダメかという感じか。そのやっぱりの部分というのは、まず比例原則落とし。ただこれだけがダメな原因ではない気がする。
そうすると考えられるのは事実誤認のところでの内容面のミスか。規則11条に要件裁量がなくて本件では処分の要件を欠くから違法と書いた部分か。
刑法
大方予想通りの評価で原因も見当がつく。原因は、バランスが悪く、余事記載があったことにより、大事なところの記述が薄くなったこと。それにより、三段論法も崩れ具体的事実の摘示もできなかった。
改善点は瑣末な論点を捨てる勇気を持つことと、答案構成時の配分を厳格に守ること。
刑訴
こちらもだいたい予想通り。形式面を守り、あてはめも一通りできた。ちょいちょい変なこと書いたり間違えたことで減点されたと思われる。
伝わる文章を心がけるべし。
民法
出題趣旨にはほぼ沿っていると思われる。人的保証と物的保証を根本から比較というのも、「債務なき責任」というキーワードこそ出てこなかったものの一応一通りの内容は書いていたかも。設問1では問題の所在をきっちり示したうえで三段論法も守り、設問2では丁寧に条文とあてはめを書いたのがよかったのかなという気がしている。
商法
意外とよかった。重要な財産を落としたことに気付いた時はまずいと思ったが、それでもAが来た。論点落としが致命傷にはならないという好例かもしれない。
そんなミスがあっても大丈夫だった理由は、おそらく第1に、全部三段論法できっちり書いたこと。
第2に、利益相反、検査通知義務の趣旨を書き、手形の無因証券性という根本から書いたこと。つまり基本を厚く書いた。当たり前のことを当たり前に書くというのはこういうことかなと感覚がつかめた気がする。
もしかしたら利益相反をかなり詳しく書いたのでそこに配点が多くあったのかもしれないが、そうでもないとすれば上の要因は大きかったのではないかと思う。
民訴
評価は予想通り。争点効だったり、本問の相殺の抗弁の特殊性だったりを完全スルーして難しいことはあまり書いてない。こういうのは書かなくても大丈夫なんじゃないかと思っていたところ、結果を見てもやっぱり大丈夫だったようだ。
その代わり気をつけたことは、極力事案に即して論述するということ。それがよかったと思う。形式面でも三段論法は守った。あと、ここでも「当たり前のこと」として既判力の定義・趣旨は書くようにした。
ただし、正当化根拠は書き忘れてしまった。これはちょっとまずいだろうなと思う。それとも論証パターンの中で無意識にそれらしいことを書いていたのだろうか。